2017/10/13 15:21
先日、お客様からキエルキンについて質問を頂きました。
キエルキンを新規で使われる方または、今使用して頂いているお客様の中でも同じ疑問を持たれている方もいると思うので、このブログで紹介したいと思います。
そのお客様は、次亜塩素酸水溶液を使用した商品を以前使ったことがあり、何度も失敗した経験をお持ちということをおっしゃっていました。
”次亜塩素酸水を販売のみを行う会社の場合、販売している商品についての知識が足りない事があります。ですので、製造方法、原材料、日光に弱い、30度以上にすると良くない、等を把握していない販売会社もあります。製造後何カ月も経ったものを送ってくる会社も実際にあります。そのような会社からは買いたくなかったというのが理由です。”
次亜塩素酸水に失敗されたこともあってかなり科学には詳しい方でしたが、最後には納得して安心して頂きました。
その質疑応答について参考になれば幸いです。
キエルキンの質疑応答
1.キエルキンは塩酸との2液混合式でつくった次亜塩素酸水ですか。
A.キエルキンは、2液混合で作ったことには間違いございませんが、それを「次亜塩素酸水」とは呼ばないため「次亜塩素酸水溶液」と表現しております。
厚生労働省により、次亜塩素酸水はpHと濃度、製造方法に細かなレギュレーションがあります。詳しくは以下をご確認ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002wy32-att/2r9852000002wybg.pdf
2.「作用後は水に戻る」とありますが、 塩酸との2液混合式でつくった次亜塩素酸水なら、塩酸水になるのではないですか。
A.正確には「対象物が中性の無機物である場合、噴霧すると塩化物イオンが混じった若干pHの低い水になる」という表現が適当と思います。対象物がどのような状態かによってpHなりが若干変わってきます。
例えば水道水であっても水素と微量の塩素が入っておりますので、こちらが塩酸かといえばそうは言わないかと思います。
例えば、厚生労働省が定義している「次亜塩素酸水」であっても、製造時のpHが同条件であれば、作用後起こることは全く同じです。
3.キエルキンは失活するとどうなるのでしょうか。
A.失活すると若干の塩化物イオンを含んだ弱酸性の水になります。
4.原材料の記載が無い理由を教えてください。
A.原材料はいずれも食品添加物グレードの低食塩次亜塩素酸ナトリウム、塩酸です。それ以外のものは入っておりません。
以前は成分表の中にそれらも記入しておりました。そうしたところ問い合わせが毎日のように来ておりました。各々が化学的に強い薬品のイメージがあり、またそれらを混ぜて作ったことに不安を覚える方が多かったようです。
余計な混乱を避けるために、このような内容で記載させていただいておりますことをご承知願います。
5.原材料はそれぞれ食品添加物ですか。 また、日本製ですか。
A.食品添加物製剤を使用しています。日本製です。
6.各容器は日本製ですか。
A.次亜塩素酸水溶液は紫外線を遮光する必要があり材料を細かく指定して、国内のスプレー業者様に部品ごと注文をしております。
そのためボトルの値段が通常のボトルよりも高くなっておりますことをご容赦いただければと思います。
7.冷蔵庫で保管した場合、どの程度の期間もちますか。
8.希釈して使用する場合、水道水でも問題無いでしょうか。
A.キエルキンは基本薄めずに使用してください。希釈する場合は噴霧器での使用時のように即時使いきる場合のみでお願いしております。
その場合はキエルキン:水道水=1:2〜3で希釈して数日内に使いきっていただければと思います。
9.ラジカルラボのホームページに安全性に関する証明書を拝見しましたが、 噴射時の塩素ガスについては記載がありません。噴射時の塩素ガス発生量測定結果などは公開していないのでしょうか。
A.次亜塩素酸における塩素ガス発生条件はpHが強い酸性になってしまった場合のみです。
基本的にそのような環境に触れることはありませんが、例えばpH3の環境にキエルキンを噴霧した場合、全体の10%が塩素ガスとなります。
どれくらい塩素ガスが発生するかの理論値を以下に計算します。
6畳間(18立方メートル)に10回スプレーした場合、噴霧量は約10cc(10g)となります。
ここでキエルキンの次亜塩素酸が200ppmなので、10x200/1000000cc=0.002gが次亜塩素酸となります。
次亜塩素酸の分子量52.46,塩素の原子量が35.453であるため、68%が塩素となります。
また塩素は2原子で塩素ガスとなるので、その半分量が塩素ガスとなります。
→0.002/2x0.68=0.00068
pH3において塩素ガスになるのは全体の10%であるから、0.000068ccが塩素ガスとなります。
これが室内に充満した場合、0.000068(塩素ガス濃度)/18x1000x1000(部屋の体積)となり、
約0.000004ppmとなります。
日本産業衛生学会が許容した環境塩素濃度が0.5ppmであることから、pH3という過酷な環境で使用しても、許容量を大きく下回る塩素ガスしか発生しないことがご理解いただけるかと思います。
10.臭素酸についてはどのようにお考えですか。 キエルキンに関しては、臭素酸の事は気にしなくても大丈夫なのでしょうか。
A.キエルキンは低食塩次亜塩素酸ナトリウムを使用していますが、これは一般に臭素酸の含有量が低いことで知られております。
また紫外線存在下で、残留塩素と臭化物イオンが反応して、臭素酸濃度が上昇することが報告されております。
詳しくは下記リンクをご参考ください。
http://www.okikanka.or.jp/pdf/no-7-5.pdf
さらに、紫外線下ではキエルキン自体も失活しやすくなるので、対策として遮光性のボトルを使用しています。
また、エビデンスを確認されているのでご存知かと思いますが、変異原性試験(発がん性試験)も第3者機関でおこなっており陰性の結果でした。
以上、キエルキンに対する質疑応答でした! ここまで、詳しく聞いて下さる人はお医者さんくらいしかいないので、説明のやり甲斐がありました!
キエルキンユーザー様の参考になれば幸いです!