キエルキン キエルキンショップ静岡

2020/06/02 14:48

【6月10日次亜塩素酸水溶液普及促進会議についての情報を更新】

次亜塩素酸水溶液普及促進会議:次亜塩素酸水の新型コロナウイルスへの有効性と空間噴霧の安全性について

上記に「次亜塩素酸」を研究されている先生方の次亜塩素酸水溶液に対する効果と安全性、海外での次亜塩素酸の使用事例を含め記載されています。(かなりまとまっているのでこちらをみると第三者の専門的な意見が分かります)

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

お客様よりたくさんのお問合せをいただいている件ですが、キエルキンメーカーのラジカルラボの研究員から正式な見解を示します。

ご不明点等ございましたらご連絡お待ちしております。


5/29 のNHK ニュースについて、以下内容のような報道がありました。

「NITE=製品評価技術基盤機構は、新型コロナウイルスの消毒目的で利用が広がっている「次亜塩素酸水」について、現時点では有効性は確認されていないとする中間結果を公表しました。NITEでは、噴霧での使用は安全性について科学的な根拠が示されていないなどとして、控えるよう呼びかけています。」


上記に次亜塩素酸水に関してメディアの報道とNITEの見解が異なることが明確に示されました。

そもそも弊社製品は「次亜塩素酸水」と定義されるものではないのですが、物質的に次亜塩素酸を含むものなので、大変多くの質問をされました。なのでここに情報の整理と、弊社製品「弱酸性次亜塩素酸水溶液キエルキン」に関して述べさせていただきたいと思います。


新型コロナに関する試験内容について


この報道の根拠となるNITE における実験結果ですが、「国立感染症研究所(以下感染研)」では49ppm の次亜塩素酸水で99.99% 以上効果あり、「北里大学(以下北里大)」においては50ppm濃度でそれには満たなかった、という内容でした。


この内容を実験結果に基づきブレイクダウンしていきます。


まず感染価104 のCOVID-19 を準備し、(表現が難しいのですが要は10000 個新型コロナ準備したという解釈でよいです)に、各々濃度とpH の違う次亜塩素酸水を混ぜて不活化効果(要はウイルスが死んだかどうか)の結果を調査したものです。


国立感染症研究所

1. 40ppm pH2.5 99.9<99.99%?

2. 19ppm pH2.4 99.9% 未満不活化

3. 26ppm pH2.9 99.9% 未満不活化

4. 43ppm pH4.3 99.9<99.99%?

5. 24ppm pH4.2 99.9% 未満不活化

6. 49ppm pH5.0 99.99% 以上不活化

7. 39ppm pH4.9 99.9<99.99%?


北里大学

8. 50ppm pH5.0 99.99% 未満不活化

9. 50ppm pH6.0 99.99% 未満不活化


pH は有効塩素濃度(塩素の殺菌力を決める指標)の観点で極めて重要ですが、今回の結果だけを見るとあまり関係ありませんので、シンプルに濃度(ppm)だけをご覧いただだければと思います。

様々な反応時間で実験を行っておりますが、1分という共通項がありましたので、こちらでお話しさせていただきます。

各々の濃度(19~49ppm) で効き方を評価している感染研、50ppm で100% 不活化できなければ効果なし、と判断している北里大という構図になります。


ここでまずご理解いただきたいのは、どの濃度でも全く効果がない、という話ではないということです。19ppm という薄い濃度においても「99.9% 未満の低減率」ということなので、実はスタート時の10000 個という数からほぼウイルス不活化されていますが10 数個残っている可能性がある、ということです。


さて、49ppm で不活化を発表した感染研、次に50ppm では(完全に)不活化できないと発表した北里大のギャップはなんでしょうか?

感染研ではこの濃度以下では不活化が不安定になる、となっておりますので、おそらく「50ppm近辺が10000 個のCOVID-19 不活化をできるボーダーラインなのでは」と推測されます。


さらに実験内容をブレイクダウンしてみました。


この2者間で次亜塩素酸水の最終濃度が実は逆転することが分かったのです。

感染研は 次亜塩素酸水:ウイルス液=19:1

北里大は 次亜塩素酸水:ウイルス液=9:1

となっておりますので、次亜塩素酸水の最終濃度が

感染研 原液49ppm x 19/20(ウイルス液との混合比率)= 46.55ppm

北里大 原液50ppm x 9/10(ウイルス液との混合比率)= 45ppm

ということになります。わずか1.55ppm ではありますが感染研の方が最終的な次亜塩素酸濃度が

高いことがわかります。


また、この2者がどのような方法で有効塩素濃度測定を行ったか、で数値は微妙に変わってきます。市販測定薬材や機器では数ppm まで計るのは困難ですし、実際の詳細な濃度を計るためには極めて正確な希釈を行わなくてはなりません。


何が言いたいかというと、なんらかの誤差がある可能性は否定できないということです。


いずれにせよ、10000 個のCOVID-19 を不活化するためには次亜塩素酸50ppm 近辺がボーダー、ということになるのではないかと思います。pH がアルカリ性では全く話が違ってきますので、弱酸性であることが条件になるかと思います。

さらに「引き続き検証を行う」、とのことなので、報道を見て「効果がないと判断する」のは時期尚早かと思います。1個たりともウイルス残したくないぜ!という方は50ppm 以下の次亜塩素酸水の使用を控えるか、それ以上の濃度のものを使っていただければと思います。

しかしですよ、この結果で「効果が確認できない」って厳しすぎませんか?


弊社で2013 年、2014 年に医師会おんが病院と行った空間除菌結果ですが、HCU で人が往来する環境でも約3割の落下菌を減らすことができる、という結果を得て、日本外科感染症学会にてその内容が発表されました。たった3割減でも人がいる環境で菌を減らすってなかなかありえないことだったので、大いに評価いただきました。


次に本当に噴霧により浮遊菌が減っているかを検証するために、超音波加湿器によって噴霧された次亜塩素酸を筒に通し、空気と混合させ、浮遊菌を除菌する効果があるかどうか確かめましたが、

そこでも90% 以上浮遊菌を減らすことに成功いたしました。


こちらも我々は大きな成果を得たと思っているのですが、このNITE が発表した基準に基づくと、この結果でも「効果が確認できない」となります。100% 不活化できないものは「効果が確認できない扱い」は、あまりにも厳しくないでしょうか。かたや試験管内、かたや現場での試験ということはありますが。


共同研究先のおんが病院、その他病院では研究結果を受けて、ずっと使用いただいております。


次亜塩素酸の性状や効果を理解されている方にとって、今回の報道は何をいっているんだ?という反応だと思いますし、今回のように実験結果を紐解くと、とても「有効性が確認できず」という言い方に疑問を感じずに入られません。


空間噴霧についての安全性について


「次亜塩素酸水」の空間噴霧について、今回のNITE ファクトシートの中で、WHO、米国疾病予防管理センター(CDC)、中国国家衛生健康委員会が概ね「人がいる状態で空間に対して消毒薬の噴霧を行うべきではない」という内容を述べている、と記載がありました。

ここで消毒薬とは何をさすのか?が焦点となりますが、消毒薬=次亜塩素酸水とは書かれておりません。少なくとも次亜塩素酸水は日本では「消毒薬」という扱いではありません。また並行して書かれている厚労省の見解として、「次亜塩素酸ナトリウム液の噴霧は吸引すると有害であり、効果が不確実であることから行わないこと」としています。


確かに次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性で皮膚刺激性があり、危険であることは間違いないと思われますので、この消毒薬というのが「次亜塩素酸ナトリウム」をさすのであれば噴霧するべきではないということは分かります。


それでは次亜塩素酸水は噴霧した場合安全なの?というと、真面目にやっているメーカーさんは吸引暴露試験というものを第三者機関におこなってもらい、その安全性について検討しています。


キエルキンでも第三者機関(ボゾリサーチセンター)で2014 年1 月に本件依頼しております。どのような試験内容かと申しますと、マウスを超音波噴霧したキエルキンに晒し、気道、肺、心臓、目など各臓器への影響を調べたものです。試験結果が英文で39 枚分と膨大な内容になるのですが、

その中でラットに対して、気道、肺を含む全臓器に対して何ら影響は見られなかったという結果です。

共同研究先の医師会おんが病院では、共同研究以来7 年間空間噴霧しておりますが、健康被害などの確認は報告されておりません。弊社内では設立以来8 年以上、毎日空間噴霧しております。


その他病院に関しても、情報に対してアンテナの高い医師は、弊社エビデンスなどを参考にし、自らの判断で導入しています。

申し上げましたように弊社ならびに他の(真剣にやってらっしゃる)次亜塩素酸水メーカー様で、吸引暴露試験結果を取得している会社はあります。ユーザー様が選択基準を持つという意味ではそこをボーダーにしてみるのも良いのではないでしょうか。


このように我々で出来うることはやっております。逆に、「次亜塩素酸の噴霧が危険」と断言するのであれば、逆に然るべき機関が試験を行い、そのデータをご教示いただきたく存じます。


その一方で、今回の一件は「コロナ景気で売れるから」という理由で製品能力や安全性の担保を行っていない、ぽっと出の次亜塩素酸水メーカーをけん制する意味合いもあるのではないかと思っています。


次亜塩素酸の製造は本当に難しく、質の悪いものは1週間でただの水になってしまいます(会社設立前は、実際私もそのような製品しか作ることができませんでしたから、よく理解しているつもりです)。


私自身が別の抗菌物質の研究を行っていましたが、結果次亜塩素酸を専業にする決心をしたのは、その安全性の高さからです。そもそも次亜塩素酸自体が人体内の白血球で作られております。


異物が侵入してきた際に白血球によりそれは貪食され、次亜塩素酸により分解されるという作用が起きております。残留性がなく、極めて汎用性が高い成分です(残留性があるのであればとっくに人体がダメージ受けていることでしょう)。


今後、国がどのような方針を示すかわかりませんが、次亜塩素酸は我々の生活から追放するにはあまりにももったいない成分です。生物が淘汰の果てに得た英知を我々は捨てるべきだはないと思います。


皆様におかれましては賢明な判断をなされますようお願い申し上げます。


Mail Magazine

新商品やキャンペーンなどの最新情報をお届けいたします。