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2019/02/20 13:31

 

パナソニック株式会社のプレスリリースにて、ジアイーノが作る次亜塩素酸水溶液を使ったはしかウイルスの不活化に効果があるとして公表されました。


その実験内容、結果、考察、要点等含めご紹介したいと思います。

 

参考:空気中に揮発した次亜塩素酸水溶液の有効成分が麻しんウイルスを99%以上抑制


次亜塩素酸水溶液を使った麻疹ウイルスに対する実験内容と結果 

一般社団法人北里環境科学センターにて次亜塩素酸水溶液を使ったはしかウイルスの不活化実験を行いました。 

換気をしない約25㎥(約6畳)の空間に10ppmの次亜塩素酸水溶液を含ませたさせたフィルターに風(3/min)を当てて揮発させます。それを、はしかウイルスを付着させた試料に暴露させた場合と暴露させない場合で比較実験を5時間行いました。

 

その結果、暴露させた時には、2時間で99%以上不活化しました。また、対象区の何もしない場合では、5時間の経過にも関わらず、ウイルスの減少はほとんど見られなかった結果でした。

 

同社は、「薬事法の問題もあり、製品自体にウイルスへの抑制効果があるとはいえない」としつつ、今回の実験結果を活用していく考えだそうです。

 

次亜塩素酸空間散布した実験結果の考察として


次亜塩素酸水を空間噴霧にてはしかウイルスが不活化できることが結果より示唆されました。一方で、疑問点として対象区にてはしかウイルスの減少がみられなかったことです。


国立感染症研究所の麻疹に関する情報で下記のことが記されています。

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ウイルスは熱、紫外線、酸(pH5)、アルカリ(pH10)、エーテル、クロロホルムによって速やかに不活化される。空気中や物体表面では生存時間は短い(2時間以下)。基本的に飛沫を介するヒトからヒトへの感染で、飛沫核感染(空気感染)も重要な感染経路である。日本では通常春から夏にかけて流行する(Fig.1)。感染性は非常に高く、感受性のある人(免疫抗体を持たない人)が暴露を受けると90%以上が感染する。

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引用:国立感染症研究所の感染症情報センター「麻疹(はしか)


そのため、「なぜ対象区で5時間経ってウイルスの減少がほとんどないのか」実験内容が詳しく分からないために分かりません。

しかし、国立感染症研究所が示す内容と矛盾があるのが気になります。


麻疹ウイルス自体は、エンベロープウイルスであるため、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸水溶液、アルコールでの液剤での不活化は可能です。(空間噴霧ではなく、液剤での直接接触による不活化)

 

今回の実験結果でのポイントとしては、薄い次亜塩素酸水溶液の濃度かつ、超音波式でなく送風式でも空間ウイルス除去できたことです。強制的に噴霧する超音波噴霧器と濃度を濃くすれば相対的に不活化のスピードが上がるということが推測できます。

 

麻疹、風疹どちらもワクチンにて予防がすることができます。ワクチンを打ったことがない人は是非うけることをオススメします。

 

参考:なぜ麻しん(はしか)が日本で流行るのか?予防するためにはワクチン接種を

https://www.kierukin.shop/blog/2018/06/07/103656

 

これからも、次亜塩素酸水、はしかなどの感染症の研究を重ねてより良い発展ができればいいと思います!

 

以上、麻疹(はしか)ウイルスに対する次亜塩素酸水溶液を使ったパナソニックの実験結果について考察についてご紹介しました。

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